インターネットの基本用語
Jan. 13 '15
 ・TCP/IP・・・Transmission Control Protocol/Internet Protocol
 インターネットはプロトコルという約束事に則ってデータを送受信する仕組みです。このうち、IPは複数のネットワークを繋ぎあわせて相互の通信を可能にするプロトコル、TCPはIPを基盤にその上層で利用されるプロトコルとなります。具体的に、TCP/IPは「TCP」と「IP」の組み合わせで用いられ、IPはデータを離れたパソコンに送る時、一気に大量のデータを送信するのではなく、パケットといっていくつもの小口に分けて送信するのです。この小口を整理し管理するのがTCPといえるでしょう。このことでIPネットワーク上の2地点間での信頼性の高い通信が可能となります。

・インターネット IPv4とIPv6 というプロトコル・・・(Internet Protocol version 4または6)
 インターネットに接続されているすべての機器には必ず、個別の「IPアドレス」という番号が振り当てられています。それらの機器を特定し、インターネット上に飛び交う様々な情報を正しく届けるための"送り先住所"がIPアドレスです。このIPアドレスを付与する仕組みのIPv4では、アドレス資源を32ビットで管理するため約43億個が割り当てられます。 しかし現在、43億個あっても枯渇気味となっており、この問題を解決すべく開発された仕組みが「IPv6」という128ビットでアドレスを管理する新しい接続方式です。IPv6は 2の128乗、約340澗(340兆の1兆倍の1兆倍)個とほぼ無限のIPアドレスが使用できる大きなメリットがあります

・インターネット PPPoEというプロトコル・・・PPP over Ethernet(Point-to-Point Protocol)
 標準的な通信プロトコル(通信手順)の一つで、常時接続の通信回線やネットワーク上で、二台の機器の間で仮想的な専用の伝送路を確立し、相互に安定的にデータの送受信を行うことができるようにする方法です。PPPoEを利用すると接続開始時に利用者の識別などが行えるので、インターネット接続サービスには都合がよい。NTT東日本・NTT西日本のフレッツ光ネクストなどのサービスはPPPoEを使用して接続を行っています。PPPoE接続をもう少し詳しく解説すると、エンドユーザと回線事業者の間で PPPによりパケットをカプセル化しEthernetやATMを利用して流す トンネリングが行われた上で、IPパケットがISP事業者に転送される仕組みです。PPPoE接続をトンネル方式とも呼んでいます。

・イーサーネット・・・Ethernet
イーサーネット(Ethernet)はIEEE 802.3委員会によって標準化されたコンピュータネットワーク規格(LAN規格)の一つです。世界中のオフィスや家庭で一般的に使用されているLAN(ローカルエリア・ネットワーク)では最も使用率が高い。そして、イーサーネットは有線LANで接続され、多数のコンピュータが効率よく通信できるメリットがありさらに、無線LANに比べてその通信速度も格段に速い。

・インターネット IPv6 IPoEというプロトコル・・・IPoE(Internet Protocol over Ethernet)
 IPv6 IPoEプロトコルはPPPoEプロトコルを用いずに、たとえばYahoo! BB (インターネットサービスプロバイダ)のIPv6アドレスをNTTが予め割り当てて、ユーザー宅内に設置されたIPv6アドレスに対応する情報機器(パソコン等)から、Yahoo! BB (インターネットサービスプロバイダ)に接続するNTT設備までの通信を行う方式です。よって、IPoEはネイティブ方式と呼ばれ、 エンドユーザのIPパケットは直接回線事業者の設備を通りISP事業者まで転送される仕組みとなります。なお、当方が契約しているYahoo! BB の 「IPv6高速ハイブリッド IPv6 IPoE+IPv4」という通信システムでは、下りで最大1Gbps (実際は利用環境や回線の状況で変わる)という超高速の回線速度を提供し、IPv6とIPv4が同時に利用できる通信システム(通信環境)になっています。具体的には、 IPv6 IPoE+IPv4 ハイブリッドサービスは提供された光BBユニットを通して、IPv6ネイティブ接続サービスに加え、IPv4 over IPv6技術によりIPv6ネットワーク上でのIPv4のインターネットアクセスも可能となるローミングサービスということでしょう(SoftBankのサイトより)。
 なお、NTT東西では 「フレッツ 光ネクスト」ユーザーを対象に、インターネットサービスプロバイダ(ISP)各社の提供するIPv6インターネット接続サービスを利用できるようにしており、その方式にはIPv6 IPoE(ネイティブ方式)接続とIPv6 PPPoE(トンネル方式)接続の2種類があります。このうちIPv6 IPoEとはホームゲートウェイからフレッツ中継網(NGN)、ISP(VNE)を経由してIPv6インターネットに接続するまでをIPv6ネイティブで通信する方式。一方、IPv6 PPPoEはユーザー宅にIPv6トンネル対応アダプターを設置し、IPv6通信はアダプタとISPの間をトンネリングで抜ける方式です。IPv6アドレスはPPPoE接続の都度、ISPから割り当てられ、ISPから付与された接続用ID・パスワードをアダプタに設定する必要があります。などのことがNTTのホームページ上で説明されていました。IPv6 で接続しているかどうかはSoftBankのベージでも確認できます。また、もう少し詳しくIPv6接続性をテストしたい場合はこちらのサイトhttp://test-ipv6.jp/で調べられます。

・IPアドレスとグローバルIPアドレスおよびローカルIPアドレス
 IPアドレス(IPv4アドレスのこと)にはグローバルIPアドレスとローカルIPアドレス(プライベートIPアドレス)の二つがあります。このIPアドレスそのものはDHCPサーバによって自動で割り振る場合とPCが固定で持つ場合とがあり、グローバルIPアドレスであってもローカルIPアドレスであっても同じです。言い換えると、グローバルIPアドレスはプロバイダのDHCPサーバから自動で割り振られる場合とJPNICなどの機関にドメイン申請して、固定のIPを割り当ててもらう場合とがあります。現在主流のIP管理方式はIPv4ですが、 IPv4の枯渇問題などもあって今後はIPv6 が主流になってくるでしょう。グローバルIPアドレスやローカルIPアドレスなどの定義や区分なども変わってくる可能性もあります。すべてがグローバルIPアドレスで通信可能となれば今までの複雑さはなくなりますが、セキュリティなどの問題も残るので、これからの適切な対応が望まれます。なお、プロバイダがDHCPで割り振るIPアドレスは当然グローバルIPアドレスであり、ルータなどを使用してローカルIPアドレスを自分で割り振って使っている場合は、その設定を変えない限り有る程度固定されます。DHCPを有効にしていれば IPv4 アドレスはたいていの場合、192.168.1.1 ~ 192.168.1.30 の範囲内辺りで割り振られるでしょう。同じルータから有線LANで繋いでいても、ネットワークアダプタを変えたり、ルータの電源を入り切りしたりするとローカルIPアドレスは変わってきたりします。
 グローバルIPアドレスは確認くんアクセス情報などのサイトで確認できます。また、使っているパソコンのローカルIPアドレスを知りたい時はネットワーク接続状態の詳細を見るかまたは、コマンドプロンプトを開き、ipconfig/all と入力してエンターを押せば確認することができます。なお、無線LANチップなどネットワーク接続装置・部品ごとに割り当てられる物理アドレスはMACアドレス(Media Access Control address)またはイーサネットアドレスとも呼ばれています。

・DHCP・・・Dynamic Host Configuration Protocol
 DHCP とはTCP/IPネットワークにおいてホストに設定情報(IPアドレスなど)を伝達し自動的に割り当てる仕組み。具体的にはインターネットに接続しようとするパソコンやIP電話など周辺機器に対し、インターネットの住所ともいえるIPアドレスやそれに付随するサブネットマスクなどに必要な情報を自動的に割り当てる仕組みといえるでしょう。よって、個人利用者(ユーザ)はインターネットサービスプロバイダのDHCPサーバがその都度割り当てるIPアドレス(動的IPアドレス)を利用してインターネットに接続できるのです。なお、家庭のインターネット接続環境ではブロードバンドルータなどがDHCPサーバ機能を内蔵している場合が多い。

・HTTP・・・HyperText Transfer Protocoll
 Webサーバとクライアント(Webブラウザなど)がデータを送受信するのに使われる通信プロトコル。HTML(HyperText Markup Language )文書や文書に関連付けられている画像、音声、動画ファイルを表現形式などの情報を含めてやり取りできます。

・WWW・・・World Wide Web
Webブラウザはウエッブページなどのドキュメントを WWW サーバから取得し、モニター(ディスプレイ)などの出力デバイスに表示できます。

・URL・・・Uniform Resource Locator
 Webベージなどのリソースを特定する住所(アドレス)です。
・DNS(DNSサーバ)・・・Domain Name System
 TCP/IPネットワークではIPアドレスと呼ばれる数値列「123.45.67.89」で個々のコンピュータやネットワークを識別しています。DNS(Domain Name System)という仕組は人間にとって親しみやすく覚えやすいように、文字や記号の並びでホスト名あるいはドメイン名と呼ばれる別名を付け識別しているのです。そして、このドメイン名やホスト名と対応するIPアドレスなどの情報を記録・管理し、外部からの問い合わせに応答するコンピュータやソフトウェアのことをDNSサーバといいます。メールアドレスの@以下の記号(たとえば、ybb.ne.jpなど)がドメイン名にあたります。

・LANと無線LAN・・・Local Area Network/wireless Local Area Network
 LANはケーブルや無線などを使って、同じ建物の中にあるコンピュータや通信機器、プリンタなどを接続し、データをやり取りするネットワーク。無線LANではWi-Fi (Wireless Fidelity)とも表現され、これはIEEE 802.11 に準拠していることのブランド名です。なお、IEEE 802.11 には対応している規格によって「a」「a/b」「b/g」「a/b/g/n」などのように表示されます。最近はIEEE802.11acという5GHz帯の電波を用いて高速データ通信ができる方式も開発され、当方も1年前からPlanex製のMZK-1200DHPを設置し接続中です。なお、MZK-1200DHPの対応規格はIEEE802.11ac、IEEE802.11n、IEEE802.11a、IEEE802.11g、IEEE802.11bであり、無線LAN 子機(USBアダプタ)は同じPlanex製のGW-900Dを使用しています。さらに、有線LANの場合でも、通信速度が1Gbpsという高速通信環境ではLANケーブルやネットワークアダプタも高級品で対応する必要があり、ネトワークアダプタは1000BASE-TXのような規格品そして、LANケーブルはCAT6(カテゴリー6)以上の高性能品を使っています。

・WAN・・・World Area Network
 WAN(ワン)はワールドエリアネットワークのことで、通常のインターネットです。世界中のコンピュータ同士がクモの巣のようにつながった大きなネットワークを形成すること。これに対してLANは家庭内、施設内程度の規模で用いられるコンピュータネットワークのことです。よって、インターネット通信はこのWANとLANの組み合わせでやり取りすることになり、家庭内の複数のパソコンでインターネットを利用したい時は有線または無線LANルータが必要となります。

・インターネット通信システム
(WAN、LAN、ブロードバンドルータの関係)
 ブロードバンドルータの利用によって複数台のパソコンがインターネットに同時接続が可能となります。ブロードバンドルータのWANポートに光ファイバーなどのブロードバンド回線を接続し、LANポートの複数個所(通常4か所)にはパソコンにある有線LANアダプタと接続します。ブロードバンド回線は契約しているプロバイダからグローバルIPアドレスがWAN ポート通じて割り当てられます。そして、ブロードバンドルータのLAN ポート側に接続されたパソコンは先に書いたブロードバンドルータの持つDHCPサーバ機能によって、プライベート IPアドレス(ローカルIPアドレス)がそれぞれのパソコンに割り当てられます。 このようにLAN ポート側につながったパソコンはインターネットとは直接つながらず、独立したネットワーク(LAN)として動作しているのです。言い換えると、LANで繋いでいる複数台のパソコンのグローバルIPアドレスは同一ということになります。なお実際の通信はさらに、下記に示したポート番号との組み合わせで行われています。

・通信ポート・・・Port
 インターネットはIPアドレスで通信を行っていると思われますが、実際は「IPアドレス+ポート番号」の組み合わせで通信を行っているのです。IPアドレス(グローバルIPアドレス)が住所または家と仮定すれば、ポートは家に出入りする扉(出入口)といえるでしょう。このうち、インターネットサーバ側のポート番号は常に固定となっており、ホームページを表示する「http://~」は「80番」ポートが入り口で、ポートは常に開かれた状態で待っています。なお、パソコン側(クライアント)のポート番号は自動で割り当てられ、番号は「49152~65595」の範囲にあります。この番号の割り当てはセキュリティ等の関係で毎回変わるということで、通信は長い時でも数秒だけ動的なポート番号「扉」が開かれ、外部からの不正侵入を防ぐ仕組みになっています。具体的な通信の仕方は先ず、OSが動的ポート(ex.49567)を開いて「www.example.jp」の80番ポートに要求を出す→サーバ側は80ポートにアクセスがあったため、要求されたホームページの表示内容を返す→パソコン側は受け取ったホームページを表示して、パソコン側で通信したポート(ex.49567)を閉じる→これで通信終了となります。その他、メールの設定で使用するSMTP(送信)は25番、POP3(受信)は110番さらに、ホームページを更新してファイルをサーバに転送する時のFTPは21番と決められています。
 なお、「ネットワークのいろいろーLANの基礎」などをやさしく解説している下記のサイトを見ていただくとよく理解できるかと思います。
      http://www.asahi-net.or.jp/~gx4s-kmgi/lan01.html